フィリピン ハゲ ちゃびん日記

フィリピーナと結婚し、1女を設けてしまい。フィリピンに滞在すること事を決意。既に、数年を経過。。。フィリピンから見た日本そして、日本人から見たフィリピン。何が正しく、何が間違いなのか、混沌する世界をさておき、ひたすらに、文化の違いに悪戦苦闘する日々を綴る

日本政治とフィリピン政治

f:id:hirakusekihara:20170706120728j:plain

Nepotism:

これは縁故主義と訳し、フィリピンでは良くお見受けする政治スタイルです。例えば、国政、地方行政に関しては全てネポティズム、要は親類関係で政治を回す。もっと言えば就職なんかもそう。その為、フィリピンでは良くあること、ファミリーネームで大体判断できてしまう。市長の娘の会社、私の姪っ子がアカウンタント、銀行のマネージャーが。。。。結局、全てが縁故主義で回っている。貧乏家庭は貧乏のまま。富める家庭はチャンスが広がる。例えできの悪い息子でもです、絵に描いたような縁故主義

かくなる、うちの会社でもアラビック担当マーケッティングのお父様は、元サウジアラビアのフィリピン大使の息子。彼らは、縁故主義で仕事を回す。うち会社のオーナーも結局はお父さんがお金持ちで、カモテス島にホテルまで持っている。結局、お金持ちの息子の会社の雇われが私のわけです。

 

来た当初は、何と前近代的な環境かと心の中で笑っていましたが、外から日本を見ると、実際日本も一緒。安部さん一家は政治家一家、日本人同士の話も、フィリピン人同士の話と大差無い、「どの人知っている?」合戦です。

私は、これを「中学生環境」と呼んでおります。「OO君知っている?」「ああ何中の?」という会話と一緒ということです。その人の人脈を把握することで、その人自身のステータスを把握する環境下を言います。

かくなる、我々のフィリピンのお客様も必ずと言って、良いほど口にします。「私の叔母さんが、市役所のアカウンタントで働いている」とか「御社のITマネージャーを叔父さんが昔やっていた」とか。。。ビジネスの中で日常的に出てくる言葉です。もっと、面白いのは、市長の同級生とか。。。そこで、ステータスを把握しあうようです。

そして、何と昨今の日本のクライアントさんもそう、どこどこの政治家とコネクションがある。とか、あの人の父親は九州では有名な名士だとか。そこで、ビジネス上の有意義な人物であるかどうか判断されてしまうわけですね。まあ、人間そんなものでしょうが。。。

 

但し、ヨーロッパの人や、アメリカの人に関して、そういう物言いはあまり聞かない。(まあ、あまり私は、ビジネス上そんなに関わら無いですが。。)アジアでは特にの縁故主義の影響下が強いと感じます。

そして、日本。何でしょう、ここ最近、特に強くなったような気がします。特に技能実習制度(フィリピン人学生の送り出し)等を私が少し携わるようになってからでしょうか。あそこ認可機関に、知り合いがいるだとか、政治家とコネクションがあるとこ、そんな話ばかりが目立つようになってきました。

安部さんが、首相になってから、私が一番危惧していることはココです。非常に縁故的になっている。それは政治のみならず、ビジネスの世界もそうなってきている。だからこその加計問題なのでしょう。つまり、ビジネスの実力や行動力ではなく、ステータスに寄り添う方がお得。という現状を作り出したのは、現政権の最大の功績(?)ではないでしょうか。今や、日本市場の大株主「日銀」様です。何でしょう、この得体の知れ無い、逆戻り感。。。

そして「日本会議」かくなる都民ファースト様も「日本会議」。ずっと、ビジネスの畑に居た、私も存じ上げております。「日本会議」に参加しといた方が、色々な話があるよ。との事でした。その中で、思想もなく、損得勘定で参加していく人々。気づけば、どうなることやら。。。フィリピンを笑えなくなる日は、そう遠くないのでは。

 

つまり、日本の国際的競争力が落ちているのは、本当の意味での企業間の競争ではなく、コネクション合戦の損得勘定で物事が動く世界に逆戻りしてしまった為、のような気がするのです。本来企業は、より良いサービスを提供したり、商品の差別化を計ったり、という事での競争が、行き詰まったいく末に、出てきたのが、より「寄る大樹が最も安全」という価値観ではないでしょうか?

私が言う「中学生環境」の逆戻り、流石、復古主義だけあり、時代を逆に回す天才です。完全な嫌味ですが、残念ながら、私はこれが現代日本の真実であると思います。